ベッド上での口腔ケア
ガーグルベース(ン)
「ガーグルベース」とか「ガーグルベースン」と呼ばれるのは、ベッド上で口腔ケアをするときに使用する、以下のような「うがい受け」です。
入れ歯
義歯
義歯とは、入れ歯のことです。
入れ歯には、部分入れ歯と総入れ歯があります。
虫歯などで歯がないままだと、そこから空気が漏れて話しづらいですが、義歯を使用すると話しやすくなります。
床
床とは、合成樹脂でできたピンク色の入れ歯の土台のことです。
クラスプ
クラスプとは、部分入れ歯を残った歯に引っ掛ける留め金のことです。
過去問
第26回 問題44
経鼻経管栄養の利用者の口腔ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 口腔から食物を摂取していないので、口腔ケアは不要である。
2 スポンジブラシは、したたるほど水を含ませて使用する。
3 経管栄養が終わってすぐの口腔ケアは避ける。
4 口腔ケアを始めるときに固定テープがはがれていたら、留め直す。
5 仰臥位で行う。
1 口腔から食物を摂取していないので、口腔ケアは不要である。
そんなことはありません。
2 スポンジブラシは、したたるほど水を含ませて使用する。
間違いです。経管栄養の場合は、少量の水分でも誤嚥しやすいので注意です。
3 経管栄養が終わってすぐの口腔ケアは避ける。
これが正解です。経管栄養直後ではえずいたり嘔吐したりすることがあります。
4 口腔ケアを始めるときに固定テープがはがれていたら、留め直す。
間違いです。経管栄養の固定テープを留め直すのは医療行為なので介護士が行ってはいけません。
5 仰臥位で行う。
仰臥位だと誤嚥しやすいので座位や側臥位で行います。
第33回 問題38
介護が必要な利用者の口腔ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 うがいができる場合には、ブラッシング前にうがいをする。
2 歯磨きは、頭部を後屈させて行う。
3 部分床義歯のクラスプ部分は、流水で軽く洗う。
4 全部の歯がない利用者には、硬い毛の歯ブラシを使用する。
5 舌の清拭は、手前から奥に向かって行う。
1 うがいができる場合には、ブラッシング前にうがいをする。
これが正解です。
2 歯磨きは、頭部を後屈させて行う。
間違いです。頭部を後屈させると水や唾液を誤嚥しやすいです。
3 部分床義歯のクラスプ部分は、流水で軽く洗う。
クラスプ部分は特に汚れが溜まりやすいので軽く洗うだけでは不十分です。
4 全部の歯がない利用者には、硬い毛の歯ブラシを使用する。
歯が無いと硬い毛の歯ブラシは痛いです。
5 舌の清拭は、手前から奥に向かって行う。
舌の清拭は、奥から手前に向かって行います。
手前から奥だと飲み込んでしまいます。
第33回 問題39
口腔内が乾燥している人への助言に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 苦味の強い食べ物を勧める。
2 臥床時は仰臥位(背臥位)で枕を使用しないように勧める。
3 水分は控えるように勧める。
4 唾液腺マッサージをするように勧める。
5 ジェルタイプの保湿剤は、前回塗った上に重ねて塗るように勧める。
これは、選択肢4が正解です。
第31回 問題38
介護福祉職が行う身じたく・整容の支援と使用する道具の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ベッド上での口腔ケア ガーグルベースン
2 浴室での洗髪 ドライシャンプー
3 総義歯の洗浄 歯磨剤
4 耳垢(耳あか)の除去 ピンセット
5 ベッド上での洗顔 冷水で絞ったタオル
ガーグルベースンでました。選択肢1が正解です。
第33回 問題99
義歯を使用したときの影響として、適切なものを1つ選びなさい。
1 唾液分泌量が増加する。
2 話す言葉が明瞭になる。
3 舌の動きが悪くなる。
4 口のまわりのしわが増える。
5 味覚が低下する。
選択肢2が正解です。
義歯を使う前は歯がない部分から空気が漏れやすく話しづらいのですが、義歯を使用すると話しやすくなります。
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次は、「医療的ケア」です。
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