<YouTube>

介護福祉士80本動画完成!

カリスマチャンネル

【三大認知症】アルツハイマー型、血管性認知症、レビー小体型

3大認知症 認知症

介護福祉士国家試験では認知症が様々な角度から出題されます。まずは三大認知症について押さえてください。

スポンサーリンク

認知症の症状

中核症状

・記憶障害
・見当識障害
・理解・判断力の低下
・実行機能障害
・言語障害(失語)
・失行、失認などの認知機能障害
カリスマくん
カリスマくん

失行というのは、パターンや順序を覚える必要がある作業を行う能力が失われる障害で、服をうまく着られなくなる等だね。失認とは、対象物を認知することの障害で、目の前のものが認識できない等だね。見当識障害とは、現在の時間や場所がわからなくなる障害だよ。

行動・心理症状(BPSD)

認知症の中核症状から二次的に表れる症状として、「行動・心理症状BPSD(Behavioral and psychological symptoms of dementia)」があります。

BPSDは、もともと周辺症状と呼ばれていましたが、こちらの症状の方が実際の介護ではたいへんという現実から、「行動・心理症状」と呼ばれるようになりました。

BPSDには以下のように精神症状と行動症状があります。

精神症状:不安、焦燥、アパシー、うつ、幻覚、妄想
行動症状:徘徊、多動、暴言、暴力

アパシーは無気力で感情の起伏がみられず、認知症のBPSDではその自覚がありません。うつの場合はその自覚があるので、アパシーとうつは区別してください。アパシーは悲哀的ですが、うつは悲哀的でないという点も異なります。このようにうつ病は認知症と似ている症状があり仮性認知症と呼ばれます。仮性認知症は高齢者のうつ症状により集中力や判断力、記憶力が低下して一見認知症のように見える状態のことです。うつ病による仮性認知症と実際の認知症の違いは、実際の認知症では判断障害が見られるという点です。

カリスマくん
カリスマくん

せん妄は認知症のBPSDには含まれないので、認知症とせん妄は区別してね。せん妄は幻覚が見えたり意識の混濁がみられるんだけど、認知症と違って何らかの身体疾患や薬剤の影響で急性に発症する一過性の意識障害なんだ。だからせん妄は原因を取り除けば改善する可能性があるよ。

認知症の種類

<三大認知症>
・アルツハイマー型認知症
・(脳)血管性認知症
・レビー小体型認知症

1位:アルツハイマー型認知症

アルツハイマー型認知症は、脳の中にアミロイドβなどの不要なタンパク質が溜まることが原因で、全体の6割以上を占める最も多い認知症です。男性より女性に多い認知症です。
特徴的な症状:認知機能障害、もの盗られ妄想

カリスマくん
カリスマくん

アルツハイマー型認知症で特徴的なのは「もの盗られ妄想」。実際には盗まれていないのに誰かが自分の物を盗んだと思い込むんだ。その他にも、悪口を言われた等の「被害妄想」、根拠もなくパートナーの不貞を疑う「嫉妬妄想」なんかも認知症にはあるよ。

2位:(脳)血管性認知症

血管性認知症は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病による脳梗塞やくも膜下出血などが原因で、全体の2割程度を占めます。
特徴的な症状:認知機能障害(まだら認知症)、感情がコントロールできず、抑うつや怒り、投げやりな態度になりやすい。

カリスマくん
カリスマくん

「まだら認知症」というのは、脳の血管の状態が良好な時は症状が出ないので、症状が出たり出なかったりする「まだら」な認知症ということだよ。

3位:レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、脳の神経細胞の中に「レビー小体」と呼ばれる異常なタンパク質が溜まると発症します。
特徴的な症状:幻視、パーキンソン症状

レビー小体型認知症の幻視は、人や動物などの見えないものが見えるという特徴があります。本人の覚醒レベルが下がったときや薄暗くなったときに現れやすいため、照明を明るくすると幻視が消えることがあります。
パーキンソン症状による姿勢の傾きや嚥下機能の低下から、誤嚥性肺炎になりやすいのも特徴です。

4位:前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は、脳の前頭葉と側頭葉の神経細胞が壊れていく認知症です。

物忘れよりも性格変化や行動異常が目立つため、認知症と判別しにくいのが特徴です。
特徴的な症状:常同行動、社会性の欠如
前頭側頭型認知症の一種にピック病があります。
ピック病は若くして発症する若年性認知症で、怒りっぽくなる等の急激な人格面での変化から行動障害や記憶障害に至ります。

若年性認知症とは、65歳未満で発症する認知症のこと。高齢になって発症した認知症よりも進行が早く、原因疾患として最も多いのはアルツハイマー型認知症、次いで血管性認知症、前頭側頭型認知症と続く。不安や抑うつを伴うことが多いため気分障害と誤診されて発見が遅れることも少なくない。

まとめ

  アルツハイマー型認知症 (脳)血管性認知症 レビー小体型認知症 前頭側頭型認知症
割合 6割 2割 1割 1割以下
原因 不要なタンパク質の脳内蓄積 脳梗塞やクモ膜下出血など 神経細胞に出来るタンパク質(レビー小体)の増加 不明
症状 物忘れ等 まだら認知症、抑うつや怒りなど感情のコントロールができない パーキンソン症状、幻視 人格面での変化、行動障害

認知症の原因疾患

クロイツフェルト・ヤコブ病

クロイツフェルト・ヤコブ病は指定難病のひとつで、進行性認知症の症状もあります。
詳しくは以下の記事で。

【認知症】クロイツフェルト・ヤコブ病ってなに?
認知症は死の病ではありませんが、クロイツフェルト・ヤコブ病は進行性の認知症で、死に至るとても恐ろしい病気です。クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob Disease)は指定難病のひ...

慢性硬膜下血腫

頭蓋骨と脳の間に血の固まりができ、それが脳を圧迫することで認知症の症状がでます。

脳を圧迫している血液が除去されれば症状は治まるため、治るタイプの認知症です。
頭部CT検査をすればわかります。

正常圧水頭症

脳脊髄液が脳室に過剰にたまり、脳を圧迫することで認知症の症状がでます。
初期症状として歩行障害が見られます。
慢性硬膜下血腫と同じく、脳を圧迫している脳脊髄液が除去されれば症状は治ります。

認知症の予防

認知症を予防するには、規則正しい生活で健康を保ち、人との関わりや集団での交流も重要になります。

認知症の治療

正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫であれば手術などで脳の圧迫が除去できれば完治しますが、3大認知症などは基本的に完治しません。

抗認知症薬がありますが、進行を遅らせたりという程度です。

抗認知症薬については、以下の記事で。

【薬まとめ】抗認知症薬と抗精神病薬
向精神薬と抗精神病薬は違いますので、注意しましょう。抗精神病薬や抗認知症薬は向精神薬の一種です。向精神薬向精神薬は中枢神経に作用し精神機能に影響を及ぼす薬物の総称で、以下の種類があります。・抗精神病薬(主に統合失調症の治療薬)・抗うつ薬(主...

過去問

第33回 問題78 

日本における認知症(dementia)の原因のうち、アルツハイマー型認知症の次に多い疾患として、正しいものを1つ選びなさい。
1 血管性認知症(vascular dementia)
2 前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)
3 混合型認知症(mixed type dementia)
4 レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)
5 アルコール性認知症(alcoholic dementia)

選択肢1が正解です。
アルツハイマー型が6割を占めますが、次いで脳梗塞や脳出血などが原因の血管性認知症が多いです。

第33回 問題79 

日本での認知症に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症以外の認知症の患者数が増加している。
2 アルツハイマー型認知症の有病率は、男性より女性が高い。
3 年齢が若いほど、認知症発症のリスクが高い。
4 生活習慣病と認知症発症には関連がない。
5 運動は認知症予防に無効である

選択肢2が正解です。

第33回 問題82 

レビー小体型認知症に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 脳梗塞が原因である。
2 初発症状は記憶障害である。
3 けいれんがみられる。
4 人格変化がみられる。
5 誤嚥性肺炎の合併が多い。

選択肢5が正解です。

第36回 問題42

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)にみられる歩行障害として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1  しばらく歩くと足に痛みを感じて、休みながら歩く。
2  最初の一歩が踏み出しにくく、小刻みに歩く。
3  動きがぎこちなく、酔っぱらったように歩く。
4  下肢は伸展し、つま先を引きずるように歩く。
5  歩くごとに骨盤が傾き、腰を左右に振って歩く。

1  しばらく歩くと足に痛みを感じて、休みながら歩く。
これは間欠性跛行の症状で、脊柱管狭窄症などで見られます。

2  最初の一歩が踏み出しにくく、小刻みに歩く。
これはレビー小体型認知症に見られるパーキンソン症状ですので、これが正解です。

3  動きがぎこちなく、酔っぱらったように歩く。
これは酩酊様歩行で、脊髄小脳変性症などで見れらます。

4  下肢は伸展し、つま先を引きずるように歩く。
これは痙性歩行で、錐体路障害などで見られます。

5  歩くごとに骨盤が傾き、腰を左右に振って歩く。
これはトレンデレンブルグ歩行、デュシェンヌ歩行と呼ばれ、変形性股関節症などで見られます。

第33回 問題84 

認知症の原因疾患を鑑別するときに、慢性硬膜下血腫の診断に有用な検査として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 血液検査
2 脳血流検査
3 頭部CT検査
4 脳波検査
5 認知機能検査

選択肢3が正解です。

第33回 問題85 

認知症に伴う注意障害に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 周囲から物音が聞こえてくると、食事を中断したままになる。
2 毎日、同じ時間に同じ行動をする。
3 旅行の計画を立てることが難しい。
4 話そうとすることを言い間違える。
5 介護職員から説明を受けたことを覚えていない。

選択肢1が正解です。

第32回 問題78 

認知症の行動・心理症状(BPSD)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 トイレの水を流すことができない。
2 物事の計画を立てることができない。
3 言葉を発することができない。
4 親しい人がわからない。
5 昼夜逆転が生じる。

1 トイレの水を流すことができない。
これは認知症の中核症状の1つ「失行」です。

2 物事の計画を立てることができない。
これは認知症の中核症状の1つ「実行機能障害」です。

3 言葉を発することができない。
これは認知症の中核症状の1つ「言語障害」です。

4 親しい人がわからない。
これは認知症の中核症状の1つ「見当識障害」です。

5 昼夜逆転が生じる。
これが正解、中核症状が原因となって引き起こされるBPSDです。

第32回 問題80 

認知症の初期症状に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 血管性認知症では、幻視が認められる。
2 正常圧水頭症では、歩行障害が認められる。
3 前頭側頭型認知症では、エピソード記憶の障害が認められる。
4 アルツハイマー型認知症では、失禁が認められる。
5 レビー小体型認知症では、もの盗られ妄想が認められる。

選択肢2が正解です。

第32回 問題81 

認知症の発症リスクを低減させる行動に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 抗認知症薬を服用する。
2 睡眠時間を減らす。
3 集団での交流活動に参加する。
4 運動の機会を減らす。
5 飽和脂肪酸を多く含む食事を心がける。

選択肢3が正解です。

第32回 問題83 

前頭側頭型認知症の症状のある人への介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 周回がある場合は、GPS追跡機で居場所を確認する。
2 甘い食べ物へのこだわりに対しては、甘い物を制限する。
3 常同行動がある場合は、本人と周囲の人が納得できる生活習慣を確立する。
4 脱抑制がある場合は、抗認知症薬の服薬介護をする。
5 施設内で職員に暴力をふるったときは、警察に連絡する。

選択肢3が正解です。

第32回 問題84 

Cさん(78歳、男性、要介護2)は、4年前にアルツハイマー型認知症と診断を受け、通所介護(デイサービス)を週1回利用している。
以前からパソコンで日記をつけていたが、最近はパソコンの操作に迷い、イライラして怒りっぽくなったと娘から相談を受けた。
介護福祉職が娘に対して最初に行う助言の内容として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 パソコンの処分
2 パソコンの使い方の手助け
3 日記帳の購入
4 薬物治療について主治医に相談
5 施設入所について介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談

選択肢2が正解です。

第32回 問題85 

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)で生活している軽度のアルツハイマー型認知症のDさんは、大腿骨の頸部を骨折して入院することになった。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の介護福祉職が果たす役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 理学療法士に、リハビリテーションの指示をしても理解できないと伝える。
2 介護支援専門員(ケアマネジャー)に、地域ケア会議の開催を依頼する。
3 医師に、夜間は騒ぐ可能性があるので睡眠薬の処方を依頼する。
4 看護師に、日常生活の状況を伝える。
5 保佐人に、治療方法の決定を依頼する。

選択肢4が正解です。

第31回 問題77 

介護老人保健施設に入所した認知症高齢者が、夜中に荷物を持って部屋から出てきて、介護福祉職に、「出口はどこか」と聞いてきた。
介護福祉職の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「今日はここにお泊りになることになっています」と伝える。
2 「もうすぐご家族が迎えに来るので、お部屋で待っていましょう」と居室に誘う。
3 「トイレですよね」と手を取って案内する。
4 「どちらに行きたいのですか」と声をかけて並んで歩く。
5 「部屋に戻って寝ましょう」と荷物を持って腕を取る。

選択肢4が正解です。

第31回 問題80 

加齢による物忘れと比べたときの、認知症による物忘れの特徴として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 見当識障害はない。
2 物忘れの自覚はない。
3 物忘れが進行しない。
4 日常生活に明らかな支障はない。
5 体験の一部分だけを思い出せない。

選択肢2が正解です。

第31回 問題81 

認知機能障害に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 記憶障害では、初期から手続き記憶が障害される。
2 見当識障害では、人物の認識は障害されない。
3 失行では、洋服をうまく着られなくなる。
4 失認は、視覚や聴覚の障害が原因である。
5 実行機能の障害では、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)は障害されない。

選択肢3が正解です。

第36回 問題45

認知機能障害による生活への影響に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1  遂行機能障害により、自宅がわからない。
2  記憶障害により、出された食事を食べない。
3  相貌失認により、目の前の家族がわからない。
4  視空間認知障害により、今日の日付がわからない。
5  病識低下により、うつ状態になりやすい。

1  遂行機能障害により、自宅がわからない。
自宅がわからないのは、場所の見当識障害です。

2  記憶障害により、出された食事を食べない。
食事を食べないというのは、食事と認識できない失認や食べ方がわからない失行などです。

3  相貌失認により、目の前の家族がわからない。
これが正解です。相貌失認は顔を見ても誰か分からない症状です。

4  視空間認知障害により、今日の日付がわからない。
今日の日付がわからないのは、時間の見当識障害です。

5  病識低下により、うつ状態になりやすい。
誤りです。病識が低下すると、うつ状態になりにくいです。

第31回 問題84 

認知症の原因となる疾患と、特徴的な行動・心理症状(BPSD)の組合せとして、適切なものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症 幻視
2 血管性認知症 抑うつ
3 レビー小体型認知症 人格変化
4 前頭側頭型認知症 もの盗られ妄想
5 クロイツフェルト・ヤコブ病 徘徊

選択肢2が正解です。

第31回 問題86 

認知症の母親を献身的に介護している息子が、母親に怒鳴られてたたきそうになった。
それを見ていた介護福祉職の息子への対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「孝行息子のあなたが手を上げるなんて…」と注意する。
2 「行政に通報します」と告げる。
3 「認知症だから怒鳴るのは仕方がない」と慰める。
4 「地域にある認知症の人と家族の会を紹介します」と伝える。
5 「懸命に介護をして疲れていませんか」と話を聴く。

選択肢5が正解です。

第33回 問題77 

うつ病による仮性認知症と比べて認知症に特徴的な事柄として、適切なものを1つ選びなさい。
1 判断障害がみられることが多い。
2 不眠を訴えることが多い。
3 誇張して訴えることが多い。
4 希死念慮がみられることが多い。
5 抗うつ薬が効果的であることが多い。

選択肢1が正解です。

第34回 問題78

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)の幻視の特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 幻視の内容はあいまいではっきりしない。
2 睡眠中でも幻視が生じる。
3 本人は説明されても幻視という認識ができない。
4 薄暗い部屋を明るくすると幻視が消えることがある。
5 抗精神病薬による治療が行われることが多い。

1 幻視の内容はあいまいではっきりしない。
誤りです。レビー小体型認知症の幻視は、人や動物など実際には見えないものが見えるという特徴があります。

2 睡眠中でも幻視が生じる。
誤りです。レビー小体型認知症の症状としてレム睡眠行動障害がありますが幻視は生じません。

3 本人は説明されても幻視という認識ができない。
誤りです。幻視を認識できる場合もあります。

4 薄暗い部屋を明るくすると幻視が消えることがある。
これが正解です。幻視は薄暗くなったときに現れやすいため、部屋を明るくすると幻視が消えることがあります。

5 抗精神病薬による治療が行われることが多い。
誤りです。レビー小体型認知症には薬剤過敏性があるため症状が悪化する危険性があります。

第36回 問題43

レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)にみられる歩行障害として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1  しばらく歩くと足に痛みを感じて、休みながら歩く。
2  最初の一歩が踏み出しにくく、小刻みに歩く。
3  動きがぎこちなく、酔っぱらったように歩く。
4  下肢は伸展し、つま先を引きずるように歩く。
5  歩くごとに骨盤が傾き、腰を左右に振って歩く。

1  しばらく歩くと足に痛みを感じて、休みながら歩く。
2  最初の一歩が踏み出しにくく、小刻みに歩く。
3  動きがぎこちなく、酔っぱらったように歩く。
4  下肢は伸展し、つま先を引きずるように歩く。 5  歩くごとに骨盤が傾き、腰を左右に振って歩く。

第34回 問題80

若年性認知症(dementia with early onset)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 75歳未満に発症する認知症(dementia)である。
2 高齢者の認知症(dementia)よりも進行は緩やかである。
3 早期発見・早期対応しやすい。
4 原因で最も多いのはレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)である。
5 不安や抑うつを伴うことが多い。

1 75歳未満に発症する認知症(dementia)である。
誤りです。若年性認知症は、65歳未満で発症する認知症です。

2 高齢者の認知症(dementia)よりも進行は緩やかである。
誤りです。若年性認知症の方が進行が速いと言われています。

3 早期発見・早期対応しやすい。
誤りです。若年性認知症は年齢的に認知症を疑いにくく、働き盛りの年齢だと早期発見しにくい傾向があります。

4 原因で最も多いのはレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)である。
誤りです。原因として最も多いのはアルツハイマー型認知症です。

5 不安や抑うつを伴うことが多い。
これが正解です。

第36回 問題43

次の記述のうち、若年性認知症(dementia with early onset)の特徴として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1  高齢の認知症(dementia)に比べて、症状の進行速度は緩やかなことが多い。
2  男性よりも女性の発症者が多い。
3  50歳代よりも30歳代の有病率が高い。
4  特定健康診査で発見されることが多い。
5  高齢の認知症(dementia)に比べて、就労支援が必要になることが多い。

1  高齢の認知症(dementia)に比べて、症状の進行速度は緩やかなことが多い。
誤りです。若年性認知症は高齢の認知症に比べて、症状の進行速度は速い傾向があります。

2  男性よりも女性の発症者が多い。
誤りです。男性の方が多いです。高齢の認知症では女性の方が多いです。

3  50歳代よりも30歳代の有病率が高い。
誤りです。有病率は50歳代のほうが高いです。

4  特定健康診査で発見されることが多い。
誤りです。若年性認知症が発見されるきっかけは、職場での仕事のミスなどで同僚や家族が気づくことが多いです。

5  高齢の認知症(dementia)に比べて、就労支援が必要になることが多い。
これが正解です。若年性認知症は働き盛りの男性が多いため、就労支援が必要になることが多いです。

第34回 問題97

Kさん(83歳、女性、要介護1)は、3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。一人暮らしで訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。金銭管理は困難であり、長男が行っている。
最近、認知症(dementia)の症状がさらに進み、訪問介護員(ホームヘルパー)がKさんの自宅を訪問すると、「通帳を長男の嫁が持っていってしまった」と繰り返し訴えるようになった。
考えられるKさんの症状として、適切なものを1つ選びなさい。
1 もの盗られ妄想
2 心気妄想
3 貧困妄想
4 罪業妄想
5 嫉妬妄想

選択肢1が正解です。その他は、うつ病の三大妄想「心気妄想」「貧困妄想」「罪業妄想」、嫉妬妄想は配偶者や恋人の不貞を疑って嫉妬する妄想で、認知症にも見られます。

第36回 問題44

Lさん(78歳、女性、要介護1)は、3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、夫の介護を受けながら二人で暮らしている。ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると夫から、「用事で外出しようとすると『外で女性に会っている』と言って興奮することが増えて困っている」と相談を受けた。 Lさんの症状に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1  誤認
2  観念失行
3  嫉妬妄想
4  視覚失認
5  幻視

選択肢3の嫉妬妄想が正解です。

第36回 問題40

認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)であるアパシー(apathy)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1  感情の起伏がみられない。
2  将来に希望がもてない。
3  気持ちが落ち込む。
4  理想どおりにいかず悩む。
5  自分を責める。

選択肢1が正解です。それ以外はうつの症状です。

第36回 問題41

認知症(dementia)の人にみられる、せん妄に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1  ゆっくりと発症する。
2  意識は清明である。
3  注意機能は保たれる。
4  体調の変化が誘因になる。
5  日中に多くみられる。

1  ゆっくりと発症する。
誤りです。認知症はゆっくりと発症しますが、せん妄は急激に発症します。認知症の症状とせん妄は区別しなければなりません。

2  意識は清明である。
誤りです。認知症では意識が清明ですが、せん妄では意識が混濁しており覚醒レベルの低下が見られます。

3  注意機能は保たれる。
誤りです。せん妄では注意機能は保たれません。

4  体調の変化が誘因になる。
これが正解です。

5  日中に多くみられる。
誤りです。せん妄は日中に多くみられるという特徴はありません。夜間に出現するせん妄を特に夜間せん妄といいます。

第37回 問題41

認知症(dementia)の高齢者にみられる、せん妄に関する記述として、適切なものを1つ選びなさい。
1  覚醒レベルが重度に低下した状態である。
2  症状の変動が少ないことが特徴である。
3  夜間よりも日中に生じやすいことが特徴である。
4  認知機能障害がみられることはまれである。
5  関与する因子を特定することが重要である。

1  覚醒レベルが重度に低下した状態である。
誤りです。覚醒レベルは保たれていることが多いです。

2  症状の変動が少ないことが特徴である。
誤りです。症状は変動します。

3  夜間よりも日中に生じやすいことが特徴である。
誤りです。夜間せん妄が見られます。

4  認知機能障害がみられることはまれである。
誤りです。認知機能障害が見られます。

5  関与する因子を特定することが重要である。
これが正解です。せん妄は一過性の意識障害で、原因(身体疾患、薬剤など)を特定すれば対応できます。

第37回 問題42

次の記述のうち、アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)の特徴として、適切なものを1つ選びなさい。
1  近時記憶(新しい記憶)の障害は、初期から始まる。
2  特徴的な症状として幻視がある。
3  脳にアミロイドβが沈着し始めると、すぐに発症する。
4  歩行障害が多く現れるのは、初期の段階である。
5  嚥下障害が多く現れるのは、初期の段階である。

1  近時記憶(新しい記憶)の障害は、初期から始まる。
これが正解です。

2  特徴的な症状として幻視がある。
誤りです。これはレビー小体型認知症の症状です。

3  脳にアミロイドβが沈着し始めると、すぐに発症する。
誤りです。アミロイドβは認知症の症状が現れる20年以上前から脳内に蓄積し始めると考えられています

4  歩行障害が多く現れるのは、初期の段階である。
誤りです。アルツハイマー型認知症の初期段階で歩行障害は稀です。

5  嚥下障害が多く現れるのは、初期の段階である。
誤りです。アルツハイマー型認知症の嚥下障害は、病状がかなり進行するまで起こらないことが普通です。

次の記事

次は、認知症症状の出るクロイツフェルト・ヤコブ病について。

【認知症】クロイツフェルト・ヤコブ病ってなに?
認知症は死の病ではありませんが、クロイツフェルト・ヤコブ病は進行性の認知症で、死に至るとても恐ろしい病気です。クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob Disease)は指定難病のひ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました