筋ジストロフィーもパーキンソン病と同様に運動がしづらくなる症状がありますが、パーキンソン病とは違い、筋ジストロフィーは手足に限らず、喉や舌、目などの動きにも影響が及びます。見ていきましょう。
筋ジストロフィー
難病情報センターのHPによると、筋ジストロフィーは以下のように書かれています。
筋ジストロフィーとは骨格筋の壊死再生を主病変とする遺伝性筋疾患の総称です。筋ジストロフィーの中には多数の疾患が含まれますが、いずれも筋肉の機能に不可欠なタンパク質の設計図となる遺伝子に変異が生じたためにおきる病気です。遺伝子に変異が生じるとタンパク質の機能が障害されるため、細胞の正常な機能を維持できなくなり、筋肉の変性壊死が生じます。
その結果筋萎縮や脂肪・ 線維化が生じ、筋力が低下し運動機能など各機能障害をもたらします。
筋ジストロフィーは、筋肉の機能に不可欠なタンパク質の設計図となる遺伝子に変異が生じたためにおきる遺伝子疾患です。
病変と症状
主病変としては以下の2点です。
・筋線維の壊死
これにより筋力が低下し様々な障害を引き起こします。
過去問
第33回 問題92
筋ジストロフィーの病態について、適切なものを1つ選びなさい。
1 網膜が変性する。
2 運動神経が変性する。
3 自己免疫が原因である。
4 中脳の黒質が病変部位となる。
5 筋線維に変性が生じる。
選択肢5が正解です。
第37回 総合問題3
次の事例を読んで、問題120について答えなさい。
〔事 例〕
Dさん(男性、障害支援区分4)は、ベッカー型筋ジストロフィー(Becker muscular dystrophy)である。自宅で家族と生活をしている。Dさんは、食事は自立しているが、排泄、入浴に介護が必要である。歩行はできず、移動は電動車いすを使用している。絵を描くことが趣味であり、日中は創作活動に取り組んでいる。
これまでDさんは自宅で家族の介護を受けながら生活してきたが、Dさんの身体機能の低下に伴い、家族の介護負担が増えたため、居宅介護を利用することになった。
問題120
Dさんの疾患で生じる病態として、適切なものを1つ選びなさい。
1 筋線維の変性
2 運動神経の変性
3 網膜の変性
4 自己免疫の低下
5 脳細胞の変性
選択肢1が正解です。
次の記事
次は、筋萎縮性側索硬化症ALSについて。

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