対麻痺
対麻痺とは、両下肢の麻痺のことです。
下肢の筋肉を司る腰髄が損傷されると対麻痺を生じます。
片麻痺
片麻痺については、歩行や階段の昇り降り、衣類の着脱などに決まった順序などがあり、実際に想像してみればわかりやすいでしょう。
衣類の着脱における「脱健着患」の原則など、下の記事で確認しておいてください。
過去問
第32回 問題43
右片麻痺の利用者が、手すりを利用して階段を昇降するときの介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 手すりが利用者の右側になるように声をかける。
2 階段を昇るとき、利用者の左後方に立つ。
3 階段を昇るとき、右足から出すように声をかける。
4 階段を降りるとき、利用者の右前方に立つ。
5 階段を降りるとき、左足から出すように声をかける。
1 手すりが利用者の右側になるように声をかける。
右側が麻痺なので手すりが右側だと持てません。
2 階段を昇るとき、利用者の左後方に立つ。
左側でなく麻痺のある右側に介護者が立ちます。
3 階段を昇るとき、右足から出すように声をかける。
階段を登るときは、麻痺側ではなく健側から足を出します。
4 階段を降りるとき、利用者の右前方に立つ。
これが正解です。
麻痺側に倒れやすいので介助者は右側に立つのが原則です。
5 階段を降りるとき、左足から出すように声をかける。
階段を降りるときは、麻痺のある右足から出します。
第33回 問題57
Lさん(78歳、男性)は、脳梗塞後遺症による右片麻痺{みぎかたまひ}がある。
妻の介護疲れで、3日前から介護老人保健施設の短期入所療養介護(ショートステイ)を利用している。
入所以降、Lさんは日中もベッドで横になっていることが多かったため、介護福祉職がLさんに話を聞くと、「夜、眠れなくて困っている」と訴えた。
介護福祉職のLさんへの対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 施設の起床時間や消灯時間をわかりやすく伝える。
2 眠ろうとする意志が大切だと説明する。
3 自宅での睡眠の状況について詳しく尋ねる。
4 日中の睡眠の必要性を伝える。
5 睡眠薬の服用について提案する。
選択肢3が正解です。
第32回 問題50
右片麻痺のある利用者が、ベッドサイドでポータブルトイレを使用するときの設置場所として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 A
2 B
3 C
4 D
5 E
選択肢2が正解です。
健側にポータブルトイレを置けば、健側の手が使えてベッドに端座位をとることができます。
第31回 問題89
対麻痺を生じる疾患として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)
2 腰髄損傷(lumbar spinal cord injury)
3 悪性関節リウマチ(malignant rheumatoid arthritis)
4 パーキンソン病(Parkinson disease)
5 脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration)
選択肢2が正解です。
次の記事
次は、「脳性麻痺」ついてです。
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