抗認知症薬
日本で使われている抗認知症薬には、塩酸ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンの4種類が主なものです。
ただしこれらは根本治療薬ではなく症状を軽減する程度の作用しかなく、さらに副作用として悪心や下痢を生じることがあります。
2021年にアルツハイマー型認知症の新薬が開発されました。認知症の原因とされる脳内のたんぱく質に直接作用する新しいタイプの薬です。
抗ヒスタミン薬
体内でヒスタミンという神経伝達物質が分泌されると、蕁麻疹、皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息などのアレルギー反応が引き起こされます。
その、対症療法として「抗ヒスタミン薬」があり、このアレルギーを引き起こすヒスタミンの働きを抑えます。
しかし、副作用として強い眠気などがあります。
高齢者への薬効
高齢者には薬剤の効果が強く出ることがあります。
その理由としては、高齢者は肝臓の血流量が減少し腎臓の排泄機能も低下するため、薬剤の分解に時間がかかり体内に薬剤が長く滞在するからです。
過去問
第32回 問題106
抗ヒスタミン薬の睡眠への影響として、適切なものを1つ選びなさい。
1 就寝後、短時間で覚醒する。
2 夜間に十分睡眠をとっても、日中に強い眠気がある。
3 睡眠中に足が痛がゆくなる。
4 睡眠中に無呼吸が生じる。
5 夢の中の行動が、そのまま現実の行動として現れる。
選択肢2が正解です。
第31回 問題74
高齢者の疾患と治療に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 複数の慢性疾患を持つことは、まれである。
2 服用する薬剤の種類は、若年者より少ない。
3 服用する薬剤の種類が増えると、薬の副作用は出にくくなる。
4 高血圧症(hypertension)の治療目標は、若年者と同じにする。
5 薬剤の効果が強く出ることがある。
選択肢5が正解です。
第31回 問題83
抗認知症薬に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 貼付剤はない。
2 非薬物療法との併用はしない。
3 段階的に投与量を減量していく。
4 副作用として悪心や下痢が生じることがある。
5 ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)が改善することはない。
選択肢4が正解です。
第32回 問題82
抗認知症薬に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 若年性アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type with early onset)には効果がない。
2 高度のアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)には効果がない。
3 レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)には効果がない。
4 症状の進行を完全に止めることはできない。
5 複数の抗認知症薬の併用は認められていない。
選択肢4が正解です。
第33回 問題83
Bさん(80歳、女性、要介護2)は、1年前にアルツハイマー型認知症の診断を受け、服薬を継続している。
同居の息子は日中不在のため、週に3回、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、訪問介護員(ホームヘルパー)と共に活発に会話や家事をしていた。
不眠を強く訴えることが増えたため、1週間前に病院を受診したときに息子が主治医に相談した。
その後、午前中うとうとしていることが多くなり、飲水時にむせることがあった。
歩くとき、ふらつくようになったが、麻痺はみられない。
バイタルサインに変化はなく、食欲・水分摂取量も保たれている。
訪問介護員(ホームヘルパー)のBさんと息子への言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「日中は横になって過ごしたほうがよいでしょう」
2 「歩行機能を保つためにリハビリを始めませんか」
3 「嚥下障害が起きてますね」
4 「処方薬が変更されていませんか」
5 「認知症が進行したのでしょう」
選択肢4が正解です。
第32回 問題52
解熱を目的にした坐薬(座薬)の挿入に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 挿入時は仰臥位(背臥位)で膝を伸ばす。
2 挿入時は腹式呼吸を促す。
3 坐薬(座薬)はとがっていない方から挿入する。
4 挿入後は坐薬(座薬)が排出されないことを確認する。
5 衣服を整えてから手袋を外す。
選択肢4が正解です。
次の記事
最後に、絶対に正解しないといけない過去問集です。
コメント