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「国際生活機能分類ICF」と「国際障害分類ICIDH」の比較

国際障害分類ICIDHと国際生活機能分類ICF 理論・各論・方法論
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国際生活機能分類ICF

ICFはなかなか捉えどころがなく、なにを勉強すればよいのかわかりにくいですね。

まずは以下の図が書けるようになることで全体像がつかめます。

国際生活機能分類ICF

図のポイントは、健康状態が生活機能3要素(「心身機能・身体構造」「活動」「参加」)と関わっており、さらに生活機能3要素は背景因子2要素(環境因子、個人因子)と関わっているということです。

生活機能の3要素

生活機能3つの要素とは「心身機能・身体構造」「活動」「参加」です。

それぞれが何を意味するのか、押さえておいてください。

生活機能3要素 意味 レベル 具体例 評価方法
心身機能身体構造 身体の生理的機能 生物レベル 身長、体重、認知機能、麻痺など 生理的システム、解剖学的構造の変化で評価
活動 個人による課題や行為の遂行 個人レベル 食事や入浴など個人レベルの活動、ADL 能力と実行状況で評価
参加 生活や人生場面への関わり 社会レベル 地域の集まりへの参加、農作業の手伝い、結婚式への出席、コンクールへの応募など 能力と実行状況で評価

環境因子と個人因子

ICFでは、生活機能3要素に影響を与える背景因子として、環境因子と個人因子を設定しています。

環境因子は、自宅や交通機関、自然環境のような物的環境だけでなく、家族や職場の同僚などの人的環境、そして福祉や医療などの制度的環境、さらには社会の意識や世論なども環境因子に含まれます。

個人因子は、年齢や性別、職業、ライフスタイルなど、その人固有の特徴です。

国際障害分類ICIDH

ICF(国際生活機能分類)は2000年にWHOが採択しすべての人に当てはまるモデルになりましたが、ICIDHは疾患が原因となって「機能障害」が起こり、それから「能力障害」が生じ、それが「社会的不利」を引き起こすという障害に着目したモデルです。

以下の表に、ICFとICIDHの違いをまとめます。

健康状態としてICIDHでは疾患や外傷のみと捉えるのに対して、ICFではそれ以外にも妊娠や加齢、ストレス状態なども含めた幅広い概念になりました。

つまり、ICIDHでは障害や病気の人のみが対象だったのに対して、ICFでは全ての人が対象になったのです。

さらに、ICFでは背景因子が導入されたことも大きな変化です。

  対象 健康状態の捉え方 背景因子
ICIDH 障害や病気の人 疾患や外傷 なし
ICF 全ての人 疾患や外傷、妊娠や加齢、ストレス状態なども含む幅広い概念 環境因子、個人因子

以下の記事で、社会福祉士国家試験に出題されたICFの問題もチェックしておいてください。

「ICF(国際生活機能分類)」の覚え方
ICF(国際生活機能分類)は捉えどころがなく、何を覚えればよいのかわかりませんよね。ここではICFを理解し覚える手順を伝授します。

過去問

第33回 問題19 

ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)における環境因子を表す記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)である。
2 糖尿病(diabetes mellitus)があるため服薬をしている。
3 医者嫌いである。
4 町内会の会長を務めていた。
5 娘が近隣に住み、毎日訪問している。

これは選択肢5が正解です。環境といっても物的環境だけでなく、人的環境や社会的環境もあるので注意です。
選択肢5以外は個人因子ですね。

第33回 問題87 

ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)の社会モデルに基づく障害のとらえ方に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 個人の問題としてとらえる。
2 病気・外傷から直接的に生じる。
3 さまざまな環境との相互作用によって生じる。
4 治療してできるだけ回復させることを目的とする。
5 医療などによる援助を必要とする。

1 個人の問題としてとらえる。
間違いです。障害は個人だけの問題ではなく広い意味での環境も含まれます。

2 病気・外傷から直接的に生じる。
間違いです。障害は病気や外傷から直接的に生じるのではありません。

3 さまざまな環境との相互作用によって生じる。
これが正解です。

4 治療してできるだけ回復させることを目的とする。
目的はそれぞれに異なります。

5 医療などによる援助を必要とする。
必ずしも医療による援助が必要ではありません。

第30回 問題87

ICF(International Classification of Functioning,Disability and Health:国際生活機能分類)の社会モデルに関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 障害は、個人の問題である。
2 障害は、病気・外傷などから直接的に生じる。
3 障害は、専門職による個別的な治療で解決する。
4 障害は、環境によって作り出されるものである。
5 障害への対処では個人のよりよい適応と行動変容が目標とされる。

先ほどの問題と似ていますね。
選択肢4が正解です。

第32回 問題19 

ICF(International Classification of Functioning、Disability and Health:国際生活機能分類)の視点に基づく環境因子と心身機能の関連を表す記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 電気スタンドをつけて、読書を楽しむ。
2 車いすを使用して、美術館に行く。
3 聴力が低下すると、コミュニケーションがうまくとれない。
4 ストレスが溜まると、活力が低下する。
5 床面の性状が柔らかいと、バランスを崩す。

1 電気スタンドをつけて、読書を楽しむ。
「電気スタンド」は環境、「読書」は活動。

2 車いすを使用して、美術館に行く。
「車いす」は環境、「美術館に行く」は活動。

3 聴力が低下すると、コミュニケーションがうまくとれない。
「聴力の低下」は身体構造、「コミュニケーションがうまくとれない」は活動。

4 ストレスが溜まると、活力が低下する。
「ストレス」は健康状態、「活力の低下」は心身機能。

5 床面の性状が柔らかいと、バランスを崩す。
「床面の性状」は環境、「バランス」は心身機能。
ということで選択肢5が正解です。

第32回 問題87 

ICIDH(International Classification of Impairments、Disabilities and Handicaps:国際障害分類)における能力障害として、適切なものを1つ選びなさい。
1 日常生活動作(Activities of Daily Living:ADL)の障害
2 運動麻痺
3 失語
4 職場復帰困難
5 経済的不利益

1 日常生活動作(Activities of Daily Living:ADL)の障害
これが正解、能力障害です。

2 運動麻痺
これは機能障害です。

3 失語
これは機能障害です。

4 職場復帰困難
これは社会的不利です。

5 経済的不利益
これは社会的不利です。

第31回 問題20 

Gさん(68歳、女性、要介護2)は、小学校の教員として定年まで働いた。
Gさんは、3年前にアルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断された。
夫は既に亡くなっており、長男(30歳)と一緒に暮らしている。週に2回通所介護(デイサービス)に通い、レクリエーションでは歌の伴奏をよくしている。
その他の日は、近所の人や民生委員、小学校の教え子たちがGさん宅を訪問し、話し相手になっている。 最近、Gさんは食事をとることを忘れていたり、トイレの場所がわからず失敗したりすることが多くなった。 介護福祉職が、Gさんの現状をアセスメント(assessment)した内容と、ICF(International Classification of Functioning、Disability and Health:国際生活機能分類)の構成要素の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)は、「心身機能・身体構造」にあたる。
2 レクリエーションで歌の伴奏をすることは、「参加」にあたる。
3 近所の人や民生委員、小学校の教え子は、「個人因子」にあたる。
4 小学校の教員をしていたことは、「環境因子」にあたる。
5 トイレの場所がわからなくなることは、「健康状態」にあたる。

1 アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)は、「心身機能・身体構造」にあたる。
これは「健康状態」です。

2 レクリエーションで歌の伴奏をすることは、「参加」にあたる。
これが正解です。

3 近所の人や民生委員、小学校の教え子は、「個人因子」にあたる。
これは「環境因子」です。

4 小学校の教員をしていたことは、「環境因子」にあたる。
これは「個人因子」です。

5 トイレの場所がわからなくなることは、「健康状態」にあたる。
これは「心身機能・身体構造」です。

第31回 問題65 

Gさん(79歳、男性)は認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居している。
短期目標を「なじみの店で買物ができる(2か月)」として、月3回の買物を計画し実施した。
初回は順調であったが、2回目にレジで後ろに並ぶ人から、「遅い、早くして」と言われて、H介護福祉職が支払った。
GさんはH介護福祉職に、「ほしい物を選んでも、自分で支払わないと買った気にならん」と言い、その後、楽しみにしていた買物に行かなくなった。
ICF(International Classification of Functioning、Disability and Health:国際生活機能分類)の視点に基づいて介護計画の内容を見直すにあたり、最も配慮すべき構成要素を1つ選びなさい。
1 身体構造
2 個人因子
3 心身機能
4 環境因子
5 活動

選択肢4が正解です。
自分でお金を払いたいという希望を叶えるために、店員や他の客、介護福祉職などの「環境因子」に配慮する必要があります。

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次は、脳と臓器について。

脳と臓器
脳人間の脳は以下の4部分に分けられます。大脳新皮質:理性大脳辺縁系:本能脳幹:生命維持小脳:運動大脳辺縁系が司る本能を、大脳新皮質が司る理性でコントロールしているイメージです。大脳新皮質には、前頭葉、側...

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