介護福祉士とは
社会福祉士および介護福祉士法には「介護福祉士」について以下のように規定されています。
「介護福祉士」とは、第四十二条第一項の登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰かくたん吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であつて、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。
介護福祉士の義務
社会福祉士及び介護福祉士法には介護福祉士の6つの義務が規定されています。
・誠実義務
介護福祉士は、その担当する者が個人の尊厳を保持し自立した日常生活を営むことができるよう、常にその者の立場に立つて誠実にその業務を行わなければならないとされています。
・信用失墜行為の禁止
介護福祉士は、その信用を傷つける行為をしてはならないとされています。
・秘密保持義務
介護福祉士は、正当な理由がなくその業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならないとされ、しかも介護福祉士でなくなった後でも秘密保持義務は継続します。
・福祉サービス関係者等との連携
福祉サービス等が総合的かつ適切に提供されるよう、福祉サービス関係者等との連携を保たなければならないとされています。
・資質向上の責務
介護福祉士は介護に関する知識および技能の向上に努めなければなりません。
・名称の使用制限
介護福祉士でない者は介護福祉士の名称は用いられないということで、介護福祉士は「名称独占」資格です。
「業務独占」資格ではないので、介護業務は介護福祉士でなくても行えます。
介護福祉士の名称を用いようと思えば、国家試験に合格するだけではだめだよ。ちゃんと登録しないと。お金がかかるけど。
過去問
第31回 問題18
社会福祉士及び介護福祉士法における介護福祉士の義務として、適切なものを1つ選びなさい。
1 家族介護者の介護離職の防止
2 医学的管理
3 日常生活への適応のために必要な訓練
4 福祉サービス関係者等との連携
5 子育て支援
選択肢4が正解です。
第32回 問題25
介護福祉職の倫理に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護の技術が伴わなくても、利用者の要望を最優先に実施した。
2 利用者が求めた医行為は、実施が可能である。
3 個人情報の取扱いについて、利用者に説明して同意を得た。
4 暴力をふるう利用者を自室から出られないようにした。
5 業務が忙しかったので、施設の廊下で職員同士の打合せを行った。
選択肢3が正解です。
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次は、医療福祉系専門職について。
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