様々な体位を見ていきましょう。
仰臥位(ぎょうがい)
仰向けに寝る姿勢です。
側臥位(そくがい)
横向きに寝る姿勢です。
伏臥位(ふくがい)
腹這いになって寝る姿勢です。
赤ちゃん体勢!
半伏臥位(はんふくがい)
伏臥位と側臥位の中間状態です。
端座位(たんざい)
椅子やベッドなどの端に足を下ろして座った姿勢です。
椅座位(いざい)
椅子(車いす)に座った時の姿勢です。
長座位(ちょうざい)
上半身を起こして両足を伸ばした状態です。
半座位(はんざい)
ベッド上の上半身を45度程度あげた状態で、ファーラー位ともいいます。
起座位(きざい)
上体を起こしてテーブルや机に枕を乗せ、そこにもたれかかるように座らせた姿勢です。
膝胸位(しっきょうい)
体を折りたたむように膝を胸につける体位です。
良肢位(りょうしい)
関節が動かなくなった場合に、ADL(日常生活動作)において支障の少ない姿勢のことです。
つまり特定の体位のことではなく、仰臥位や側臥位それぞれに良肢位があります。
例えば仰臥位での良肢位とは、適切な枕の高さで褥瘡が起こりやすい仙骨部の圧迫が分散され、適切にクッションなどが施されているような状態です。
側臥位であれば、大転子部が集中的に圧迫されるので圧力を分散し、股関節・膝関節を適度に屈曲させている状態です。
過去問
第31回 問題42
Bさん(84歳、男性)は、生活全般に介護を必要としている。
ベッド上に仰臥位でいるBさんは、喘息があり、咳込みが続き呼吸が苦しくなり、「楽な姿勢にしてほしい」と訴えた。
介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 枕を外して、顔を横に向けて腹臥位にする。
2 枕を重ねて、頭を高くする。
3 左側臥位にして、背中にクッションを当てる。
4 半座位(ファーラー位)にする。
5 オーバーベッドテーブルの上に枕を置いて、上半身を伏せる。
選択肢5が正解です。
目の前にある机などに寄りかかる起座位は、横隔膜が下がり呼吸面積が広がって呼吸がしやすくなります。
第33回 問題40
介護福祉職が利用者を仰臥位(背臥位)から側臥位へ体位変換するとき、
図に示された力点の部位として、適切なものを1つ選びなさい。
1 AとC
2 AとD
3 BとC
4 BとD
5 BとE
選択肢1が正解です。
膝を立てた状態で膝と肩に手をかけると、てこの原理が働いて楽な動きで側臥位への体位変換ができます。
第31回 問題100
良肢位に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)に最も支障が少ない姿勢である。
2 肘関節を伸ばした姿勢である。
3 つま先が下を向いた姿勢である。
4 拘縮を起こしやすい姿勢である。
5 クッションを用いた保持は避ける。
選択肢1が正解です。
次の記事
次は、セルフヘルプグループについて。
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