運転免許の講習や職場の救急救命講習などで一度は習ったことのある心肺蘇生法。介護福祉士国家試験にも出題されますので、見ていきましょう。
心肺蘇生法の流れ
倒れている人を発見したら・・・周囲の安全確認をして・・・
①意識を確認
肩をたたいて呼びかけ、反応があるか確認します。
意識がなければ、
②119番とAEDの手配
具体的に周囲の誰かを指さして、協力をお願いしましょう。
③呼吸を確認
胸と腹部の動きを見て、呼吸しているかを確認します。呼吸が無い場合は直ちに胸骨圧迫へ!
④胸骨圧迫(心臓マッサージ)
胸の真ん中を5cm程度沈むように圧迫します。1分間に100~120回くらいのペースで絶え間なく行います。
人工呼吸ができる場合は、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回のペースで。
⑤AEDの使用
AEDが到着したら音声ガイダンスに沿って使用する。
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AEDの除細動ボタンを押すときは、みんな離れて!っと声をかけてね。感電しないように。
⑥胸骨圧迫を再開
AED使用後はただちに胸骨圧迫を再開します。

過去問
第23回 問題90
緊急時の応急手当として、適切なものを一つ選びなさい。1 外傷性出血がある場合は、出血部位を清潔なガーゼで圧迫する。
2 倒れている人が呼吸していない場合は、すぐに回復体位をとらせる。3 骨折した場合は、患部を心臓より低くする。4 塩素系漂白剤を飲み込んだ場合は、すぐに吐かせる。5 心肺蘇生する場合は、心臓マッサージ50回に人工呼吸1回の割合で行う。
1 外傷性出血がある場合は、出血部位を清潔なガーゼで圧迫する。
これが正解です。
2 倒れている人が呼吸していない場合は、すぐに回復体位をとらせる。
誤りです。正常な呼吸をしていれば回復体位(横向きに寝かせる体位)でよいのですが、呼吸をしていない場合は仰向けにして首をそらして下あごを引き上げ気道の確保をします。
3 骨折した場合は、患部を心臓より低くする。
誤りです。患部を心臓より高くして出血量を抑えます。
4 塩素系漂白剤を飲み込んだ場合は、すぐに吐かせる。
誤りです。無理に吐き出すと嘔吐物が気管に入る恐れがあります。
5 心肺蘇生する場合は、心臓マッサージ50回に人工呼吸1回の割合で行う。
誤りです。心臓マッサージ30回に人工呼吸2回の割合で行います。
第37回 問題59
- 次の記述のうち、成人に対する救急蘇生法での胸骨圧迫の方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 呼吸が確認できない場合は、すぐに圧迫を始める。
2 圧迫する部位は、胸骨の左側である。
3 実施者の両手を重ねて、指先で圧迫する。
4 圧迫の深さは、胸が10cm沈むようにする。
5 1分間に60回を目安に圧迫する。
1 呼吸が確認できない場合は、すぐに圧迫を始める。
これが正解です。
2 圧迫する部位は、胸骨の左側である。
誤りです。胸の真ん中を圧迫します。
3 実施者の両手を重ねて、指先で圧迫する。
誤りです。指先ではなく手のひら(手のかかと部分)で圧迫します。
4 圧迫の深さは、胸が10cm沈むようにする。
誤りです。胸が5cm程度沈むようにします。
5 1分間に60回を目安に圧迫する。
誤りです。1分間に100~120回が目安です。
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よくここまでたどり着きました。これで全ての内容を網羅しました。
最後の仕上げとして、「絶対に間違ってはいけない問題」をやってください。
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