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【社会的孤立】ひきこもり、ニート、ヤングケアラー 、8050問題、ダブルケア

社会的孤立 社会

福祉を必要としているのは高齢者、障害者、児童だけではありません。この3者の縦割りの法体系によって、制度の狭間で福祉の恩恵を受けられない人たちが社会的に孤立し、困窮しているのが現代の社会です。

令和5年版厚生労働白書
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様々な社会的孤立の形

地域社会での孤立は、ひきこもりやゴミ屋敷の問題など、様々な形で社会問題になっています。

ひきこもり

ひきこもりは、以下のように定義されています。

様々な要因の結果として、社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職員を含む就労、家庭外での交遊)を回避し、原則的には6か月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい)を示す現象概念。
※ ひきこもりは、原則として統合失調症の陽性あるいは陰性症状に基づくひきこもり状態とは一線を画した非精神症性の現象とするが、実際には確定診断がなされる前の統合失調症が含まれている可能性は低くない。
「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」より

カリスマくん
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ひきこもりの定義として、「概ね6か月以上」という期間が示されている点は覚えておいてね。

8050問題

長期のひきこもり等によって50代になった子どもの生活を、80代の親が支えるという問題8050問題といいます。

ひきこもりという言葉が社会にではじめるようになった1980年代~90年代は若者の問題とされていましたが、その後ひきこもりが長期化し、気がつけば当時の若者が50代、その親が80代となり社会的に孤立、生活が立ち行かなくなる深刻なケースが目立ちはじめています。

7040問題から8050、9060へと移行しています。

カリスマくん
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8050問題の名付け親は、大阪府豊中市社会福祉協議会のコミュニティソーシャルワーカーの勝部麗子さんだね。コミュニティソーシャルワーカーはこのような様々な地域社会での問題に介入していくんだよ。NHKのドラマ「サイレントプア」では深田恭子さんがコミュニティソーシャルワーカーを演じて、ゴミ屋敷の問題などに取り組んでいたね。

ニート

ニートは、 Not in Education, Employment or Training の略で、15歳~34歳までの、家事・通学・就業をせず職業訓練も受けていない者とされています。

労働力調査(総務省)には「若年無業者」とされていますが、ニートとほぼ同義です。

2022年の若年無業者の割合は2.3%となっています。

労働力調査(総務省)

ヤングケアラー

ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っているこどものことです。

本来なら享受できたはずの、勉強に励む時間、部活に打ち込む時間、友人と遊ぶ時間などと引換えに、家事や家族の世話をしていて、自分でもヤングケアラーであるという認識がないことが多いです。

自治体でも実態調査が始まったばかりです。

ダブルケア

育児と介護の両方を担うことをダブルケアと言います。

晩婚化や高齢出産化などにより、育児と親の介護のタイミングが重なる人が増えています。

ホームレス

ホームレス自立支援法に規定されているホームレスの定義は上記の通りです。

第二条 この法律において「ホームレス」とは、都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる者をいう。

過去問

第36回 問題64

介護を取り巻く状況に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1  ダブルケアとは、夫婦が助け合って子育てをすることである。
2  要介護・要支援の認定者数は、介護保険制度の導入時から年々減少している。
3  家族介護を支えていた家制度は、地域包括ケアシステムによって廃止された。
4  要介護・要支援の認定者のいる三世代世帯の構成割合は、介護保険制度の導入時から年々増加している。
5  家族が担っていた介護の役割は、家族機能の低下によって社会で代替する必要が生じた。

1  ダブルケアとは、夫婦が助け合って子育てをすることである。
誤りです。ダブルケアとは、親の介護と育児の両方を担っている状態のことです。

2  要介護・要支援の認定者数は、介護保険制度の導入時から年々減少している。
誤りです。増加しています。

3  家族介護を支えていた家制度は、地域包括ケアシステムによって廃止された。
誤りです。地域包括ケアシステムと家制度は関係ありません。

4  要介護・要支援の認定者のいる三世代世帯の構成割合は、介護保険制度の導入時から年々増加している。
誤りです。年々減少しています。

5  家族が担っていた介護の役割は、家族機能の低下によって社会で代替する必要が生じた。
これが正解です。

社会福祉士 第34回 問題27

新しい社会的リスクやそれへの対処に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
1 ニートとは、35~59歳の未婚者のうち、仕事をしておらず、ふだんずっと一人でいるか、家族しか一緒にいる人がいない者のことを指す。
2 ダブルケアとは、老老介護の増加を踏まえ、ケアを受ける人と、その人をケアする家族の双方を同時に支援することを指す。
3 保活とは、子どもを認可保育所等に入れるために保護者が行う活動であり、保育所の待機児童が多い地域で活発に行われる傾向がある。
4 8050問題とは、一般的には、80代の高齢の親と、50代の無職やひきこもり状態などにある独身の子が同居し、貧困や社会的孤立などの生活課題を抱えている状況を指す。
5 ワーキングプアとは、福祉給付の打切りを恐れ、就労を見合わせる人々のことを指す。

1 ニートとは、35~59歳の未婚者のうち、仕事をしておらず、ふだんずっと一人でいるか、家族しか一緒にいる人がいない者のことを指す。
誤りです。ニートの年齢は15~34歳とするのが一般的です。日本では「若年無業者」とほぼ同義です。

2 ダブルケアとは、老老介護の増加を踏まえ、ケアを受ける人と、その人をケアする家族の双方を同時に支援することを指す。
誤りです。ダブルケアとは、育児と介護を同時に行う状態です。

3 保活とは、子どもを認可保育所等に入れるために保護者が行う活動であり、保育所の待機児童が多い地域で活発に行われる傾向がある。
正しいです。

4 8050問題とは、一般的には、80代の高齢の親と、50代の無職やひきこもり状態などにある独身の子が同居し、貧困や社会的孤立などの生活課題を抱えている状況を指す。
正しいです。

5 ワーキングプアとは、福祉給付の打切りを恐れ、就労を見合わせる人々のことを指す。
誤りです。ワーキングプアとは、フルタイムかそれに近い状態で働いているのに困窮している人のことです。

第34回 問題21

Hさん(75歳、女性、要介護2)は、孫(17歳、男性、高校生)と自宅で二人暮らしをしている。Hさんは関節疾患があり、通所リハビリテーションの利用を開始した。介護福祉職が送迎時に孫から、「祖母は、日常生活が難しくなり、自分が食事を作るなどの機会が増え、家事や勉強への不安がある」と相談された。
介護福祉職の孫への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1「今までお世話になったのですから、今度はHさんを支えてください」
2「家事が大変なら、Hさんに介護老人福祉施設の入所を勧めましょう」
3「高校の先生や介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談していきましょう」
4「家でもリハビリテーションを一緒にしてください」
5「近所の人に家事を手伝ってもらってください」

この問題はヤングケアラーの事例であることに気づきましたか?
ヤングケアラーなので選択肢1のようなケアを助長するような発言はNGです。選択肢3が正解です。

次の記事

次は、高齢化社会の世相を反映したいくつかのキーワードについて見ていきます。

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